あさりおん

【“あさりおん”の引越!サーバ移転】WEBサイトはこんな風に作られてます!

エェまたぁ!って驚いた方、すみません。家の引っ越しではなく、あさりおんを運営しているサーバを変更しました。あさりおんて遅いなぁ〜!って思いつつ、格安サーバを使っていたのですが、ここ数年の価格破壊でそんなに変わらなく高速なサーバが利用できることがわかり、あさりおんも表示の早いサーバにお引っ越しすることに……。

数日前から準備、昨日の朝、お引っ越しボタンをプチ!っと押して、新しいサーバに移転。数時間、ちょっとだけ表示にエラーがあったので、何かおかしい!と思った方も居られたでしょうか?中身一式のお引っ越しなので、見た目は全然変わっていませんが、表示が早くなりました。これからもよろしくお願いします。

「サーバの引っ越しって、
あさりおんアドレス変わるの?」

あさりおんのアドレスは変わらないよ。assarion.jpのままだよ。」

というのが、サーバ移転の相談をした時の奥様との会話です。

サーバって何だか分からないのよ!とこれ記事を読んだ奥様の指摘。確かに……。このとき奥様にこう説明しました。

「足立区に引っ越して来ても、我が家は前川でしょ。サーバって家で、あさりおんが名字。住所は変わっても、名字は変わらないでしょ。」

納得されたご様子でした。検索で「ドメインとは?」と検索すると「ドメインとは住所」と説明されてるのですが、少し間違っています。なので少し説明をば……。

ドメイン=名字

ドメインとはそれぞれのサイトの名字です。あさりおんではassarion.jp。JP(日本)のあさりおんさんという名字なんです。国名や組織まで親切に敬称としてついてるのがドメインです。Mr.前川、みたいな表示なんですね。@の前に名前を付けると、それぞれの個人を表すメールアドレスとなります。ここでアドレス、っていうから、ややこしくなるんですよね。メールアドレス=個人の氏名なのですから、メールネームの方が合ってるのですが、ゴロ悪いから、こうなったんですかね?

サーバ=建物

それのデータを入れておく建物がサーバです。実際に大きなハードディスクがついたディスプレイのないパソコンがいっぱい用意され、そのひとつひとつのハードディスクがサーバなのです。

IPアドレス=住所

サーバは建物ですから、住所があります。ネットをしていると、111.222.33.11のような番号見た事ありませんか?実はこれをIP(インターネットプロトコル)アドレスと言います。建物のある住所を示しているので、IPの住所、IPアドレスと名付けられたのです。今回はこの、IPアドレスとサーバを変更したのです。

という事で、あさりおんというドメイン名、名字は変わっていないので、今までと同じドメイン(名字)を入力してもらえば、ちゃんとネームサーバというところが、この人はここだよ!って教えてくれて、たどり着けるのです。これ以上はどんどん説明が長くなるので、いずれまた。

そんなこんなで、あさりおんの運営システムと今回のお引っ越しについて、少し解説します。難しい話はしません。今時のサイトはこんな風に作られてるんだって、そんな事をちょっと知ってもらえたら、うれしいってぐらいのお話です。

次ページはあさりおんの体の構造についてです。

CMSにWordPressを使ってます

どこかのサイトを見に行く時、http://www.…….htmlと入力しますよね、これをURLと言います。でも、あさりおんのURLを見てください。実はhtmlというのがほとんど出てきません。多分、出てこないと思います。実は最後の「/」のあとの○○○.htmlは各ページの名前なのです。乱暴な言い方をすると、誰かが1ページずつ書いたページを表しています。つまりhtmlがついてないサイトは各ページを人間が書き出していない事を表しています。

文章を自動で書いているわけではなく、今まで通り人間が執筆していますが、サイトの形に書き出す事はしないのです。この各ページを書き出す役割をしているのが、コンテンツマネージメントシステム(CMS)といいます。あさりおんではCMSとしてWordPressを採用しています。

CMSとはその名の通り、ネット上にあるサイト(コンテンツ)を運営(マネージメント)するシステムです。大手ショッピングサイトや企業サイト、ネットニュースから、あさりおんのような小規模サイトや個人ブログまで、ここ数年はCMSで作られています。

制作者がhtmlファイルを作らない!

かつてはコードを一つずつ書いて、htmlというファイルをいくつも作って、ホームページと呼ばれていたサイトを作っていましたが、いま、そのような作り方をしているのは遅れた一部の役所や省庁サイトぐらいなものかもしれません。

つい先日も新設の○○庁が明らかにその程度の技術で作られたサイトをアップしたので、驚いています(なんとホームページビルダーで作られてました。サイバーテロ対策大丈夫なの?と心配になります)。

そのCMSってなんじゃ?

めちゃめちゃ大雑把に言うと“制作作業分業支援システム”です。デザイナー・編集者・プログラマー・写真家・執筆者・イラストレーターなどそれぞれがCMSにアクセスして自分の作業を一度にすることができるシステムなんです。それぞれがCMSにアクセスして作業をします。勝手にバラバラにやってる作業を統合して一つのサイトを作ってくれるのが、CMSなのです。

分業制

執筆者が文章を書くと、CMSはデータベースにそれを格納します。執筆者はワープロソフトのようにそこに文章を書き、保存します。写真家やイラストレータはPhotoshopなどでJPEG形式などに加工した写真やイラストをCMSにアップロードします。CMSはデータベースでそれらを管理、所定コンテンツフォルダにデータを保存します。編集者は執筆者の書いたテキストにCMS上でアクセスして、校正したりタイトルやサブタイトルを指示し、写真やイラストをレイアウト。CMSはデータベースに編集したサイトデータを保存します。

あさりおんの母体のデザインオフィスは書籍デザインの他に、いくつかのサイトの画像制作やテキストの編集作業を担当しています。普段からWEBサイトの分業を担当しているので、ならば小さくても全体を作ってみたいとはじめたのがあさりおんなのです。そんなわけで大雑把に理解していたサイト制作の現場についてまとめてみたのがこの記事というわけです。

デザイナーとWordPress、次ページへ

デザイナーは何してるの?

では、デザイナーは何をするんでしょ。実はすべてのサイトはトップページ、固定ページ、投稿、といくつかのカテゴリーに分けられます。デザイナーは各サイトのテキストや写真、イラストなどをどのように格納するか、レイアウトするかをCMSに指示します。トップページはこんな風に表示して、サイト紹介など固定ページはこんな風に、日々新しくなる投稿はこんな感じ、メニューはこう、欄外はこう等など、レイアウトを考え、作るのがデザイナーの仕事です。

あさりおんもいろいろ考えてデザインしてます

あさりおんは、市販のWEBマガジン用テーマを購入していますが、細かな設定は様々なプラグインで機能を追加しています。また、他のサイトより少しでも読みやすいように、WEBフォントでシステムではないフォントを選んでサイズも少し大きくしています。記事の配置も新しい記事が目にとまりつつも、前の記事も読んでもらえるようにレイアウトしています。

書籍でもWEBでもどう伝えたら、読者が読みやすくなるか、どうしたらちゃんと伝わるかを考え、レイアウトするのがデザイナーの腕の見せ所と考えています。ま、力のある奇抜な目を引くデザイン力がないから、そんな風に考えてんですけどね……。伝わる事を大事にしてます。

目指すぞデザインエンジニア!

もっと本格的なWEBマガジンサイトを作り上げるにはプログラミング分野まで知識が必要になってきており、こうした人々はデザインエンジニアと呼ぶ方がピッタリなのかもしれませんね。本格的なデザインエンジニアはテーマとよばれるサイトのベースとなるデータをデザインします。

ただ、あさりおんにはそれだけのエンジニアはいないので、テーマは市販のものを購入しています。作れるようになりたいなぁって思ってるので、そのうちチャレンジします。そのときにはガラッとサイトが使いやすくなるかも!ご期待くださいね!そのときは肩書きもデザインエンジニアに変えようかなぁ!

どのくらいかかるか分からないけど……。

WordPressって?

あさりおんが使っているCMSはWordPressです。WordPressは最初ブログの為のシステムとして作られたのですが、オープンシステムとしたので、世界中の多くの技術者がCMSとして育て上げたのです。色々なプラグインやテーマが開発され、デザインエンジニアがシステムを作り上げることができるので、ブログだけでなく、多くの企業サイトで採用されています。普段使っているショッピングサイトやニュースサイト、マガジンサイト等もWordPressのようなCMSを基盤に作られているのです。

省力化と発展の為に採用!

あさりおんは小さなWebマガジンなのですが、出来るだけ省力化したかったのと、デザインや編集・執筆力で大手に負けないものに将来育て上げたい思いがあったので、立ち上げからWordPressを採用しました。夫婦二人でデザイン・編集・執筆・撮影・イラスト作成、毎月書き続ける事に力を注ぐには省力化が……、将来スタッフとして加わってもらう人のためにもCMSが必要と判断したのです。

次ページはいよいよサーバーお引っ越しの話です

少し手間取った、お引っ越し。

今回、この記事を書きたくなったのは、このサーバ引っ越しでいろいろ調べる必要に迫られた事がきっかけです。WordPressは引っ越し簡単!と思っていたのですが、これまで使っていたサーバと新しいサーバの基本的な考え方が違っていたので、簡単にはいかなかったのです。

一戸建てかマンションか……。

じつはあさりおんは幾つかの姉妹サイトがあるマルチサイトなのです。単純なシングルサイトなら問題なかったのですが、そのために引っ越し作業でトラブルが起こりました。一つのサーバには幾つかのドメインアドレスを割り当てたサイトを複数作る事が可能なのですが、これまで使っていたサーバは一戸建てをシェアする形。新しいのはひとつひとつのサイトが分かれているマンション形式だったのです。

一戸建てのシェアハウスから引っ越し

シャアハウスで暮らしていた幾つかの家族が何の因果かそろって同じマンションに引っ越すことになったと考えてみてください。お鍋はどうする、お風呂道具はどうする、リビングのテレビはどうすると大変な騒ぎになってしまうのです。共通のアイテムが誰のものか、分からなくなってしまいます。

新しいマンション、
引っ越し荷物はどの部屋に入れるの?

新しいマンションの方でも、この荷物はどこに入れればいいの?あれは、という問題があるのに、古いシェアハウスのデータをごっそり一つの部屋に入れればいいかと考えたのが甘かったのかも……。

最初、簡単に古い方から新しい方にデータとデータベースを移して、これでOK!と姉妹サイトを移動してみたら、設定に必要なボタンが幾つか動かない!これじゃどうやっていいか分からない!という現象が……。

一戸建てからマンションて、無理?と諦めかけたのです。古いサーバのWordPressの設定が新しいサーバに合わなかったのです。

新しいワインは新しい革袋に

聖書の一節なのですが、新しいワインを古い革袋に入れると、新しいワインは力が強いので革袋を引き裂いてしまうというたとえ話です。逆もだめらしいですよ(古いワインを新しい革袋に入れると古いワインの味を損ねますよね)。

ということで新しいサーバには新しいWordPressを入れることにしました。多くのサーバ提供企業はそのサイトに最適に設定されたWordPressの自動インストール機能があります。という事は新しいWordPressをインストールすれば、問題は解決されているはず!と考えたのです。

何を運べばいいの?

では古いサーバからは新しいWordPressに何をコピーすればいいのだろう?まずいらないのはWordPressのシステム関係フォルダ、逆に言えば必要なのはデータベースとコンテンツが入っているフォルダだけだよな!ってことでそれらが格納されてるものを探しました。

さすがに世界中の人たちが使っているシステムです。きちんと整理されていて、必要なフォルダは一つだけだと分かりました。コンテンツフォルダと旧システムから書き出したデータベースデータを手順を調べて移設。テスト表示させるとなんとかなっていそうだけど、写真が表示されない!細かくチェックしてみるとテストサイトとアドレスが違ってしまうかららしいので、アドレスを幾つか確認してみて、写真のフォルダを移動、後は本番にかけてみるか!という事でお引っ越しボタンをポチッと押してしまったのが、昨日の朝なのです。

写真は表示できた!

いろいろ細かく確認していたので、写真は問題なく表示できました。プラグインが切れいていたので、一番上のスライド機能が使えなくなっていて、数時間そこは表示されませんでしたが、これは予想していました。

ダッシュボード(設定管理サイト)が開かない!

何と、予想以上のエラーが!
WordPressの原稿を書くダッシュボード(設定管理サイト)が開かないのです。この原稿もWordPressのダッシュボードで書いているのですが、そこにアクセスすら出来ない症状が出てしまったのです。

写真が表示できないどころの騒ぎではない!サイトの更新自体が出来ないという事態に!エライこっちゃ!と思いましたが、ここまで来たのだから、なるようになるさ!と調べてみる事に……。

解決法はエラー文の検索

こういうとき便利なのは、検索エンジンです。エラーが出た時どうするか、ダイアログに出た文章を検索すると大体同じ問題の経験者が対処を書いてくれています。

今回は「このページにアクセスする為の十分なアクセス権がありません。」の一文、これとWordPressという単語を一緒に検索したところ、やっぱりいくつかの文章が見つかりました。そしてその説明通りデータベースの間違っている箇所を直しただけで、問題は解決しました(このあとも少し見つかるかもしれませんが、一先ず完了)。

プラグインを前の通り設定。

表示されなかったスライドショーも、プラグインを起動するだけで、表示され、プラグインを起動すると、すべてのデータはデータベースに保存されていたので、ほぼ問題なくサイトの表示も元に戻りました。こういった作業をすると、普段はなにげに使っているWordPressがどんな風なシステムで作られているのか、少し理解が出来ました。トラブルって素敵な体験ですね。

次ページは、WordPressについて

多くのサイトが
こんな感じで作られています。

だれもが日常的に見ている、多くのサイトがこうしたCMSを用いて作られています。ブログを使っている方は実は分業作業をお一人で頑張って、そのシステムはCMSなのです。あさりおんも同じです。世界中のサイトが同じようなシステムで作られているのです。

WordPressは無料です

基本、WordPressは無料です。有料のサービスをおこなうWordPress.comもありますが、こちらも多くの機能が無料で使えます。ドメインの取得は有料ですが、広告表示の無料サーバというのもあります。そうしたところですと、サブドメイン形式なら、無料でWordPressを試してみる事も可能かも……(後日調べてみますね)。自社サイトを考えていたり、何かやってみようかな?と思っている方、まずは試しにWordPressを利用してみて、勉強するのも一つの手です。

デザイン会社に丸投げではなく、こうしたシステムを理解した上で、どこをお願いするか、何をお願いするかを考えて、依頼すると自分の力にもなりますし、お得です。

WordPressはクラウドサービスです

最後に、僕がWordPressを導入してなかなか理解できなかった点を紹介します。思い込みってなかなか打破できないので、半年〜1年ぐらい悩んでいたんです。

WordPressを使いだす前、少しhtmlの知識があり、制作アプリも持っていたので、いくつかのサイトを作っていました。そのころから、サイトはアプリを立ち上げて、自分のMacに作って、サーバにアップするものというイメージがありました。

なので、WordPressを導入することにした時も、同じように自分のMacで試してみてから、アップするものと思って作業していて、まず仮設のサーバをMac上に用意して作業を進めようと考えていました(実際そういう作業が出来るシステムを用意するように解説しているサイトもありました)。この自宅サーバがどうやっても出来なくて、何ヶ月もそれに費やしていたのです。

クラウドサービスで本当に大丈夫なのだろうか?という不安が古いMacユーザーにはつきまとってしまうのです。だからこそ、無茶な自宅サーバの準備に躍起になっていたのです。ですが、WordPress等CMSは考え方がまるっきり違うのです。制作作業もサーバ上で行なうクラウドサービスなのです。この原稿も一切Mac上に保存されていません。サーバ上に保存されています。

そんな事したら、書いてる最中に見られてしまうのでは?と心配になりますが、【公開】ボタンを押さない限りはサイトが公開される事も、投稿記事がアップされることもありません。データベースもサーバが自動的にバックアップをしてくれる機能がある場合もあり、自宅においているより安心かもしれませんね。

クラウドが絶対良いというわけではありませんが、いまのシステムがそうしたものを利用する前提で作られているのは確かなのです。

サーバのお引っ越しからの長い文章、おつきあいありがとうございます。近い機会にWordPressについてもう少し書いてみたいと思っています。
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