大きなトイレットペーパーフォルダー? 木組みに挑戦、衝立(ついたて)作り!

【こだわりの日曜大工】ホゾ組に込み栓で浴室の衝立製作


さんざん大工さんたちのすばらしい仕事をレポートして来たので、読んでくださってる皆さんには、「こいつ下手だなぁ!」と思われる出来なのですが、まぁ、大工さんの仕事はこんなに大変なんだ!ということを実感するために始めた『日曜大工で伝統構法にチャレンジしよう!』というこの企画。素人ならではの努力を見てください。

ほぞ組で衝立製作レポート

大工さんが作ってくれた我が家の柱と梁のように、継ぎ手を組んで込み栓で止めて昔ながらの職人さんのように衝立 (ついたて) を作ってみよう!という無謀な企画です。ほぞ穴をあけて、ほぞを刻んで、柱と梁を組んでみました。どんな出来上がりになることやら?

曲尺を使って、ほぞ穴をあける位置を決めます。そして、毛引き(毛書き)で両端から均等に穴の位置に筋を入れれば、罫書き線入れが済みます。この線をもとにほぞ穴をあけて行きます。曲尺かねじゃくを使って、ほぞ穴をあける位置を決めます。そして、毛引き(毛書き)で両端から均等に穴の位置に筋を入れれば、罫書き線入れが済みます。この線をもとにほぞ穴をあけて行きます。この鉛筆線も何だか大工さんとは比べ物にならなく、太さが不安定。どっちを切ればいいのかさえ分かりません。
各のみに付いてきた木工ドリルで必要な深さの穴を掘る。ホームセンターで見つけたストッパーが便利。ほぞ穴を楽にあけるにはとAmazonで買った角のみ。それに付いてきた木工ドリルで必要な深さの穴を掘る。ホームセンターで見つけたストッパーが便利。こちらとりゃ素人です。あまり金かけないで、楽にできる方法を見つけるのが知恵の見せ所つーもんですね。
ほぞ穴をあけるのに便利な角のみ。大まかな穴をこれであけました。 ほぞ穴をあけるのに便利な角のみ。大まかな穴あけはこれを使いました。先が四角い4枚の四角いのみになっていて、頭をたたくことで、四角い穴があけられます。毛書きの穴は角のみよりも少し大きめに。
大工さんたちの仕事を見て、定規が大事なのかぁ!とさっそく練習。いままでよりは丁寧な仕事。 大工さんたちの仕事を見て、定規が大事なのかぁ!とさっそく練習。いままでよりは丁寧な仕事。のみを使う時も、角材の切れ端を当てて穴の淵を削っていきました。とても精確になって来たので、こんどこのサイズの箱定規を作ってみようと思います。
ほぞを刻むの、なかなか難しいですね。作業台に固定して、のこぎりで大まかに挽いて行きました。 ほぞを刻むの、なかなか難しいですね。作業台に固定して、のこぎりで大まかに引いていきました。このあとこれも楽になる道具を見つけたので、近々『食器棚造り』で紹介します。
切り落とすときは、罫書き線に箱定規をあわせてのこぎりを入れました。これも大工さんの仕事を見学して盗んだ技です。 切り落とすときは、罫書き線に箱定規をあわせてのこぎりを入れました。これも大工さんの仕事を見学して盗んだ技です。江戸指物の職人さんの映像を見ても、箱定規を使って精確に切るようにしているので、大事な技術なのですね。
kagu_30434大雑把にのこぎりを入れた状態です。罫書き線より少し残して切り落としているので、このあとのみと切り出しで平らにしていきます。
まぁまぁ、初めてのチャレンジにしてはピッタリいったかな?この段階で差し込んでみました。1mmぐらいの隙間。まぁまぁ、初めてのチャレンジにしてはピッタリいったかな?
ほぞ穴をもう少しきれいにして……。 ほぞ穴をもう少しきれいにして……。穴ももう少し深くして、と細かな調整が大事です。そして大事なのは鑿の先を研いでおくこと。
技を盗んでもすぐにできるわけではなく、やっぱり難しい。でも少しはきれいに出来たかな? だんだんと上達できればいいなぁ!大工さんの技を盗んでもすぐにできるわけではなく、やっぱり難しい。でも少しはきれいに出来たかな?
だんだんと上達できればいいなぁ!罫書き線のところまできれいに落としてそろえました。ただ、杉の切断面がなかなかきれいになりませんでした。鑿の研ぎ方が悪いのかなぁ?
最後に込み栓を入れて止めました。組み上がったほぞ組。桧板の差し込みは引出しのときと同じです。最後に込み栓を入れて止めました。込み栓を刺す穴はほぞ穴横とほぞと別々にあけます。ほぞがしっかり繋がるように隙間が無くなるようにほぞの方が間隔を少し(今回は0.5〜1mm)詰める必要があるためです。
衝立っぽく、端っこは斜めに。 衝立っぽく、端っこは斜めに。何だか時代劇にでてくるセットのような素敵なのが出来ました。四角い込み栓は難しかったので、丸棒を変わりに差し込みました。そのせいかちょっと不具合があったので、仕方なくボンドをさしました。素人としてはここまで出来れば70点ぐらいはもらえるかな?と思ってます。
トイレットペーパーフォルダーを洗面台の横につけると、ちょっとデブの僕には腰をひねるのがきついのです。IKEAで買ったトイレットペーパーフォルダーを取り付けて、大きなトイレットペーパーフォルダーの完成です。洗濯機を隠す衝立としてもとても良い感じで、江戸時代の家屋に洋式トイレと洗濯機があるみたいな感じです。意外としっかりしたのが驚きです。

製作後記

1年間、家造りを見学して、大工さんの作業を何時間も見てきました。しかし当たり前のことですが、素人には太刀打ちできない技術です。何倍もの時間をかけても、あれだけの精度にはこの小さな衝立すら出来ないのが、素人の日曜大工です。ここまでやってみて、家の柱すべてを手刻みで作るのは素人には無理だろうなぁと思います。さすがプロです。

でも、やってみたい人、あさりおんのレポートは少し参考になると思います。頑張ってくださいね(何を奨めているのやら 🙄 )。

しかし、自分で使う分には十分な強度で、細かなところは気になりますが、時代劇にでてくるような衝立が出来たのはとてもうれしくて、次は家内待望の食器棚にチャレンジしようと思ってます。何ヶ月もかかりそうな大物ですが、頑張ります!そちらのレポートは近々スタート。出来上がるまでしばらくおつきあいください。

近々『素人には難しすぎた食器棚造り①』(仮)をアップする予定です。