洗面台は化学実験室仕様!

【伝統建築現場レポート】アイデア満載の洗面所の造り付け建具 2014年9月5〜13日

洗面台と造り付けの棚です

お金がないのに既製品はいや!というわがままな施主の要望に、しっかり応えてくださっている都倉棟梁と設計の林さん。いつもありがとうございます。

合板や新建材を使った物を極力省くがポリシーの我が家。流し台や洗面台は、通常の工場で作っているもののほとんどが合板で本体が作られているので、使いたくなかったのです。お手頃な価格で、見栄えの良い(僕らはそう思わないですが……)作りの物を提供するためらしいですね。でも中身は?地球に優しいの?………です。

低予算でも造り付けのオーダーメイド

「前川さんとこ、ローコストではないですからね!」と棟梁がよく言われます。確かにローコストではないのです。どこが違うのか?低予算にあわせて工夫してくださって、良い物を我が家が買える価格で作ってくださっているのです。工夫やアイデアで予算に合わせ、職人さんの腕前や材木の質は落としていないのです。

実際、坪単価は一流住宅メーカーの良質物件と同等。しかしそれ以上の手間ひまかけた家造り。そのため建坪抑えめの低予算なのです。

我が家の依頼は「後で変えられる付属品は極力低予算で、そのかわり家本体はしっかり本物で……」とお願いしました。その気持ちに応えて、予算に合わせた家を考えてくれました。施主の気持ちに応えてくださった設計の林さんと棟梁、予算は低くても良い物をと様々なアイデアで造り付け家具を作ってくださっています。

例えばこの洗面台。建具屋さんにオーダーして材質もこった物にするのが通常なのかも……。それを家と同じ材木屋さんから材料を取り寄せて、引き出しとか扉とかは無しにして、大工さんが手作りすることでコストダウン。湿気がたまることがいやなので、はじめから湿気対策に扉無しが希望だった施主夫婦には希望通りなのです。

詳細は次ページ「低予算はアイデア勝負!」で説明します。