丁寧な中塗りの砂漆喰
一般的な外壁によく使われているモルタルの下地と上塗りの本漆喰は接着力が弱いそうです。そのため、漆喰に砂を入れた砂漆喰をモルタルの上に塗って、中塗りとします。モルタルと本漆喰の間を取り持ってくれる優しい友達みたいですね。上塗りはその上にもう一度塗ります。 この砂漆喰と上塗りの本漆喰、普通の現場では工場で調合された市販品を使うことが最近はほとんどのようですが、左官の江原親方はすべて現場で調合。伝統の技でこの壁を仕上げてくださっています。次回、本塗りと数日後の乾いた妻壁の画像をアップします。 その前に、隠れてしまう中塗りの工程をぜひ見てください。
この仕事にかかる前、江原さんが「妻壁の漆喰の中に壁板を挟み込むように作るんです。棟梁は面倒な仕事を平気で指示するから大変だ」と面倒くさいけど面白い仕事を楽しそうに話してくれました。
我が家がやってるデザインの仕事でも面倒な仕事を依頼されるとちょっと張り切ってしまいます。面倒なことだからこそやってやるって気になるんですよね。それと同じように江原さんがとてもうれしそうに話していたのが印象的です。