屋根の板が張られて、大工さんによる棟上げ工事が一段落するようです。この時期は、一日間を入れただけでもずいぶん工事が進んで行きます。棟上げまでは晴れている間に一気に仕上げたいので、町家大工都倉総出で、しかも助っ人の亀田さんまで参加の5人体制で作業が行われたそうです。少し先行している調布の家では左官の江原さんや他の職人さん方が屋根を葺いたり、上下水道の職人さんが入ったりと作業工程がとても良く組み立てられています。
今回、紹介したのは、屋根葺き作業の天井板部分です。この板の上に断熱材と空気の層が作られて、さらに屋根板が葺かれます。実は、都合でこのあとの工程は撮影出来ませんでした。すみません。
1日間を空けて、現場に出かけてみると、すでに屋根が出来てる!あれ?もう?と聞いてみると、雨が降らないうちに屋根まではやっておきたかったので早めたとのこと。おかげで、木がぬれることがなく、棟上げが完了しました。ありがとうございます。いよいよ上棟式です(都合で上棟式はすでに「今日は上棟式!ボクに子分ができた!」で掲載)。 |
2階の足場に上がってみると、屋根の上では大工さんたちが作業中。屋根の上の姿はかっこいい! |
きれいな屋根板です。至る所で作業中。 現場の作業を見ていると、一つの作業が終わったら、相談したり指示を受けることなく、それぞれ次の作業をはじめているのです。周りの状況を把握して自分がすべきことが分かっているのですね。 |
足場上の作業スペースにあった屋根板が半分ぐらいになっていました。一枚一枚こうして運んで屋根に葺いていきます。残りが屋根板。 |
この屋根板は天井部分。屋根の中の空洞を作る作業中。屋根の中の空間を作るために、立ち上がりの材木を取り付けています。 |
立ち上がりの材木を取り付けるため、鉋がけ中!手元を撮るの忘れたので、鉋の動きはご想像ください。 |
この体制でのこぎり、すご!のこぎりって、素人だとちゃんとしたところでもひくのが難しいですね。 |
無理な体勢で金具でつないでます。板の中にボルトが仕込んであって、二本の板をしっかりとつないでいます。 |
防火対応のため、軒板は天井板より倍以上厚い。手前の一段低い部分は部屋の中の天井にあたる部分で、12mmの板が葺かれています。厚い部分は壁外の軒の部分で、軒下の板です。30mmの板が使われています。もし近所で火事があっても、外の火が中に伝わるのをある程度の時間防ぐことが出来る防火基準に対応しています。隙間は壁からつながっていて、壁の中の空気を屋根の中に送り、全体を乾燥させます。 |
屋根の端を決める毛書き線、ピッとひいて、ぱちんとはじくとまっすぐな線がきれいに引けます。こんなに大きなところ引くの気持ちよさそう! |
毛書き線にそってのこぎりを入れてます。誠二さんが丸鋸、中尾さんが定規を押さえて、共同作業。 |
棟梁が指示してるのかと思えば、破材集め。誠二さんの横で葉材を集めています。一番木屑を浴びる作業です。 |
作業が終わって、片付けしてるのは棟梁。一番動いてる!よく見ていると、棟梁、よく片付けされてます。 |
さっと細かなところをみつけて片付けたり、気になったところを直したり、全体を見渡して働きやすくするのも棟梁の大切な役割なんですね。見習わなければ……。 |
ここから屋根の内側に空気を取り入れて、乾燥させます。ゴミや虫が入らないように、網が入ります。 |
屋根板と天井板の間にこの断熱材を入れます。この断熱材とキッチンの石膏ボードだけは自然素材ではないものを用いました。ただ、この断熱材はペットボトルの再利用で、ペット樹脂で出来ています。口に付けるものが原料ですし、優れた特徴があるので、これにしました。燃えても有害物質が出ないこともうれしいです。 |
軒のスリットを、上から。きれいな木ですね。 もう一枚、上に板が葺かれます。 |
一階から天井を見上げてみました。 |
完成したら、この天井板の下で生活です。 |
杉のきれいな板ですね。 |
ロフトって、こんな感じ? とても素敵な天井で、この家に住むのがとても楽しみです。 |
板の厚さの写真を撮ってもらおうとiPhoneをわたしたら、覗いているところを撮られてしまいました!ほとんどの写真をこの態勢で撮影。この上に上がると怪我しそうなので、あきらめました。 |
やっと屋根のレポートまでこぎ着けました。なかなか追いつきませんが、もう少しで工事の進み具合も落ち着くと思うので、頑張って追いかけます!
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