【第三話】夏は暑くて嫌い

まるとおじいさんと10匹のネコ —『キッチンまんまる』物語 —


なつが来ると僕は朝早く目がめる。……と言うよりあつくて寝てられなくなるのだ。

ケージの中は僕のたいおんでムワっとしてくる!だって白いフワフワのがわつづけるなんですから。なのにお父さんはもったいないからって、さんぱつさんにつれれて行ってくれないんだ。だからあつくてしょうがない!夏になるとケージから脱出だっしゅつしたくなって目が覚めてしまう。

 だのにお父さんは自分たちが寝る時になるときままって僕に「そろそろ寝ますか?」としつこく言う。ある晩、お父さんがお母さんに「そろそろ寝ますか」って言うと、あ、もう寝るかんなんだ!って思って、僕、素直にハウスしてしまったの。それを見てお父さん、こう言うと僕がハウスすると思いんでしまったから、しょうがないから「そろそろ寝ますか」って言われると、ハウスする事にしている。ちゃんとハウスするまでしつこく言い続けるからしょうがないからなの……。

僕のお部屋!
僕のお部屋!

 はりがねで出来てるからケージってすずしいと思うでしょ。でもまどにおいてあるから外のおんが伝わって来るし、よるがたのお母さんが僕が寝られるようにって、ぬのけてるからよけい夏は暑いんだ!だから僕は朝早く起きて、ワンワンさけぶの。叫んでもハウス!っておこられるから、クーンてかわいいこえさくせんしたり、お父さんたちがウトウトしたころ、クゥーンって言ったり、いろいろ作戦かんがえてるんだよ!

 お父さんに言うとひがむから言えないんだけど、実は夏は前のうちの方がよかったかも。だって、前の家は僕の小屋は家の外だったから、ひるかげで風が吹いて過ごしやすいし、夜も風が吹いてすずしかったんだ。だから、おねがいがあります。夏はエアコンつけて寝てくれないかなぁ!ま、そんな事言ってもお父さんには僕のとばからないから、今年も暑い夜はワンワン叫んでやる!


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