10匹のネコと散歩
僕は小さい頃、十匹の猫とおじいさんと川の土手を散歩するのが日課でした。
毎日おじいさんと僕の散歩に行くと、猫さんたちも一緒について来て、11匹と一人で土手を歩いているのは近所のちょっとした名物だったらしい。僕は草っ原を歩くのが大好きだし、猫さん達も大好きだから、僕にしては普通のことなんだけど、僕とおじいさんが散歩してると後ろをぞろぞろ猫さんたちも一緒に歩いているのだから、それは人間にとってとても不思議な光景だったんだって。
僕、『まる』
僕、『まる』って言います。カタカナでマルでもいいんだけど、僕としてはひらがなの『まる』で発音してほしいなぁ。やわらかい感じがいいでしょ?
僕に『まる』って名付けたのは、今のお家のそばの小さくて短い川の東側のちょっと大きな川をずーっと海の方に僕のちっちゃい4つの足だと、朝歩き出して、お昼ご飯には間に合うかな?って所に住んでたおじいさんとおばあさん、それからアッコちゃん。初めて僕がそこのお家にもらわれて行ったとき、三人は一目見てマルチーズだと思って、『マル』って名付けたんだけど、僕をもらって来てくれたアッコちゃんの旦那さんから、ヨークシャテリアとチワワのミックスだよってみんな聞かされて、それから僕は『まる』と呼ばれるようになったんだ。
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