高級樹伐採が森林を破壊する
実は日本の腕のいいギター弾きが使っているアコースティックギターやクラッシックの高級な木製楽器を作るためにマホガニーとか希少な樹種の木材が使われています。希少樹は熱帯雨林や原生林の奥の方にある樹齢500〜1000年の木。多くは絶滅危惧種に指定され、現在は伐採や輸出入が禁止されている。また、その高級樹1本を伐採するのに、道を付けるため、ついでに周りの木を全て伐採して、木材として出荷、一面の森を破壊するのである。昨年もアメリカのギブソン社が違法輸入を指摘され家宅捜査を受けると言う事態が発覚している。ギブソンとしてはきちんとした輸入品を使っているつもりであったのだが、伐採業者など複雑な流通経路で違法性のある物が含まれていることが分かったかららしい。音にこだわるギター弾きはそういう楽器を手に入れたい物である。そういう意味ではギター弾きは罪深い存在である。いま売られているギターにも怪しい経路の物がある。だからこそギター1本買うときでさえ環境のことを考えて調べなければならない時代なのだと肝に銘じている。
使うべきところを考える
先ほどの会社の玄関ドアの木は規制の厳しいアメリカで伐採されている木を使っているので、適法で伐採されている。高齢樹を使うべき用途もあるので一概に否定はしないが、激論の結果、 「我が家ごときの玄関に、そんな貴重な木は使えんなぁ」 「教会や神社、迎賓館ぐらい大切なところで使うべきだよね。」 という結論になりました。使うべきところを考えて大切に用いなければ、あっという間に使い切ってしまう気がする。そういう意味では人の心を和らげる楽器もこれからずっと作り続けて行ってもらいたいので、こういう木を管理し、大切に保存・利用することを考えてもらいたいのもギター弾きの気持ちなのです。
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