二十二世紀の古民家建築プロジェクト
だから家造りは建築家の林さん※にお願いしたんだって……。ぼく美樹さん大好き!お家の相談のとき、遊んでって言ったら、いつもやさしくなでなでしてくれるもん!でもさぁ、新しい家なのになんで古民家なの?って僕は思います。
みなさんだって変だって思うでしょ。古い民家なんてさ!でもお父さん、「二十二世紀にはこの家も古民家になる!大切に誰かが引き継いで住みたいって家にするんだぁ!」って。それで、この家は木と竹と土で家を造ったらしいよ。
昔のおうちみたいに……。大工の棟梁さんがお弟子さんたちと木を刻んで柱を立てて、屋根を葺いて、家を建ててくれたんだって。他にもたくさんの人に手伝ってもらって、土壁の家にしたんだってさ。小舞編みっていうのをみんなで編んで、壁土を塗ったんだって。
僕、この家も大好き!新しい古民家のお家の小さなキッチン。お母さんは何の料理しようかワクワクしてるんだって。今まで地下室のおうちだったり、ビルの中のおうちだったから、太陽と風にお願いする料理が出来なかったから、『風仕事』するのが楽しみなんだって。
『風仕事』ってのは、椎茸干したり、梅を干して梅干し作ったり、お魚の干物も作ったりするんだって。僕、お魚も大好きぃ!美味しいの作って欲しいなぁ。でも初めて作るからこれから勉強するんだって。風仕事うまくいくといいね……。
- 基本、このお話しはフィクションです。実在する登場人物は、お仕事やお考えを紹介したくて創造上の人物としてお名前をお借りしています。今回登場の林美樹さんはストゥディオ・プラナという建築事務所の代表です。二十二世紀には古民家になるはずの家をたくさん設計されています。 『くさる家に住む』というご本の著者のお一人でもあります。
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