【第一話】とっても短い小さな川と『キッチンまんまる』

まるとおじいさんと10匹のネコ —『キッチンまんまる』物語 —


二十二世紀にじゅうにせいきみんけんちくプロジェクト

 だからいえづくりはけんちくの林さんにおねがいしたんだって……。ぼくさん大好き!おうちそうだんのとき、遊んでって言ったら、いつもやさしくなでなでしてくれるもん!でもさぁ、新しいうちなのになんで古民家なの?って僕は思います。

みなさんだってへんだって思うでしょ。古い民家なんてさ!でもお父さん、「二十二世紀にはこの家も古民家になる!たいせつだれかがいでみたいって家にするんだぁ!」って。それで、この家はたけつちで家をつくったらしいよ。

むかしのおうちみたいに……。だいとうりょうさんがおさんたちと木をきざんではしらてて、いて、家を建ててくれたんだって。他にもたくさんの人にてつってもらって、つちかべの家にしたんだってさ。まいあみみっていうのをみんなでんで、かべつちったんだって。

 僕、このうちも大好き!新しい古民家のお家の小さなキッチン。お母さんは何の料理しようかワクワクしてるんだって。今までしつのおうちだったり、ビルの中のおうちだったから、たいようと風にお願いする料理が出来なかったから、『かぜごと』するのが楽しみなんだって。

 『風仕事』ってのは、しいたけしたり、うめを干してうめし作ったり、お魚のものも作ったりするんだって。僕、お魚も大好きぃ!美味しいの作ってしいなぁ。でもはじめて作るからこれからべんきょうするんだって。風仕事うまくいくといいね……。


  • 基本、このお話しはフィクションです。実在する登場人物は、お仕事やお考えを紹介したくて創造上の人物としてお名前をお借りしています。今回登場の林美樹さんはストゥディオ・プラナという建築事務所の代表です。二十二世紀には古民家になるはずの家をたくさん設計されています。 『くさる家に住む』というご本の著者のお一人でもあります。

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