猫さん出産
お婆さんが亡くなったその夜、お姉さん猫さん、小さな赤ちゃん猫を何匹か産んだの。可愛い子猫さんたちが何匹か。僕の周りをちょろちょろしてて、とっても可愛いから、その日から僕は子猫さんたちを弟妹にしました。
とっても可愛いから、見つけては僕の側にひょい!って捕まえて抱っこしてたんだ。お母さんのお姉さん猫も、僕のことは心配しないで子猫ちゃんたちを任せてくれてたんだ。猫ちゃんたち可愛いんだよぉ。可愛いからオシリを抱えて引っ張って、僕の側に並べておくの。暖かいし気持ちいいんだよぉ。猫と犬だって家族になれるんだよぉ!
お爺さんは子猫ちゃんたちをどうしようか悩んだんだけど、お婆ちゃんが亡くなった夜に産まれたから、あげるのも捨てるのも出来ないって、全部まとめて飼うことにしたんだって。その日、産まれた猫が何匹なのか、僕分からないんだけど、お姉さん猫たちもあわせて10匹いたのは覚えてます。アッコちゃんもお姉さん猫のこと、名前で呼んでたけど、後の猫は適当だったって。言ってたんだってお父さんが笑ってた。
それから僕とお爺さんと10匹の猫の生活が始まりました。
僕とお爺さんと猫10匹のお散歩
猫さんたちは家にいつもいるわけではなく、ご飯の時にも全員が揃うことはあんまりなかったよ。でも不思議なことに、僕とお爺さんがお散歩に出かけると、毎回猫さんたちどこからか戻って来て、お爺さんと僕の後をぞろぞろ猫さんたちも散歩始めるの。僕とお爺さんが夕暮れの中川の土手を歩いていると、猫さんたちがぞろぞろついてくるんだから、近所の人たちは不思議だったんだって。ちょっと有名な風景になっていたらしいよ。お父さん、その頃の僕をカメラで撮れなかったのはとっても残念だぁっていつもぼやいてます。
お婆ちゃんが亡くなった日から、僕とお爺さんと10匹の猫の生活が始まりました。そんなに長く続かなかった日々ですけど、今と同じで僕の幸せな時でした。僕って、悲しい別れがあったけど、幸せな犬だなって思うんです。
今日は、これからまた、お散歩行くらしいから、次のお話しはまたねぇ!
【編集部より】2週ほど抜けてすみません。 抜けないように作者のおしりをたたいていきます。